試供品でもらったボールペンや使う予定のないノートなど、文房具は意外と溜まりがちなアイテムのひとつです。
不要な文房具は、結果的に処分されることも多いでしょう。
こうした使わない文房具を有効的に使うために、寄付をするという方法があります。
ぜひ寄付をしたいと思いながらも、方法や寄付先がわからないという方も多いでしょう。
今回は、文房具の寄付について、注意点も踏まえながら詳しく解説します。
文房具の寄付とは
文房具の寄付は、児童養護施設やNPO法人などで受け付けています。
寄付をした文房具の行く先は、寄付をした団体や組織によって異なりますが、国内外問わず文房具を必要としている子供たちの元に届けられるのが一般的です。
つまり、不要になった文房を寄付することで、結果的に日本だけでなく世界中の子供達を笑顔にする行動に繋がります。
お金を寄付するよりも気軽に行動しやすく、今すぐにでもできる社会貢献といえるでしょう。
文房具を寄付するメリット
文房具を寄付することによって、様々なメリットが得られます。
主なメリットとしてあげられるのが、以下の2パターンです。
学習支援になる
寄付された文房具は、発展途上国の子供達や国内の児童養護施設など、必要としている人の元へ届けられます。
特に、学習環境が整っていない地域の子供達にとって、文房具の寄付は教育の質を向上させるうえで重要な活動です。
自宅で眠っていた文房具が学習支援に繋がる点は、大きなメリットといえます。
ワクチン寄付も可能
支援団体によっては、文房具の寄付によってワクチンの寄付が可能です。
認定NPO法人JCVによると、ワクチンがないことによって命を落とす子供達は、世界中で20秒に1人とされています。
寄付をした文房具が開発途上国の子供達へのワクチンに代わり、命を救うことに繋がる点もメリットのひとつといえるでしょう。
参照元:認定NPO法人JCV
文房具の寄付先
自宅で余っている文房具を寄付する先としては、児童養護施設や学校法人などが挙げられます。
また、以下の団体でも受け付けているので、理念や目的を踏まえて選ぶと良いでしょう。
たくさんの文房具がある場合は、各団体に分けて寄付するのもおすすめです。
続いては、主な文房具の寄付先をご紹介します。
公益財団ジョイセフ
SRHR(Sexual and Reproductive Health and Rights )に関わる活動を行なっている公益財団ジョイセフでは、学用品として文房具の寄付を受け付けています。
対象となるのは、鉛筆やボールペンなどの筆記用具やノート、消しゴムなどです。
寄付された文房具は、アフガニスタンの子供達に届けられます。
そのため、海外輸送費としてダンボール1箱の寄付につき3,000円、もしくは書き損じはがき62枚以上の寄付も必要です。
アフガニスタンでは、「意思決定の遅れ」を理由に妊産婦が命を落とすケースが少なくありません。
文字の読み書きができないため、体調が悪くなっても上手く伝えられず、結果的に手遅れになってしまうためです。
こうした痛ましい出来事を減らすことを目的として、公益財団ジョイセフの学用品寄付が行われています。
参照元:公益財団ジョイセフ
セカンドライフ
寄付やリユースによって、世界中の人々に笑顔を届ける活動を行なっているのが、NPO法人グッドライフが運営するセカンドライフです。
寄付をしたアイテムがどのような流れで、どこに届けられるのかが明確にわかるように、「寄付の見える化」を手がけています。
セカンドライフに届けられる寄付のほとんどは、一般家庭から届けられたものです。
文房具もそのひとつで、丁寧に分類され、アジア諸国や中近東、アフリカなどに届けられています。
参照元:セカンドライフ
NPO法人ワールドギフト
物品の寄付支援をメインとして、命を守るための活動を行なっているのがNPO法人ワールドギフトです。
文房具だけでなく、衣類やキッチン用品、おもちゃなど様々なアイテムの寄付を受け付けています。
これまでの支援実績は、92カ国におよび多くの地域に笑顔を届けている団体です。
参照元:NPO法人ワールドギフト
文房具を寄付する方法とは
文房具を寄付する方法は、寄付先によって異なるものの、大きなステップはほとんど変わりません。
一般的な寄付の方法として、以下の4ステップが挙げられます。
文房具を集める
まずは、寄付をする文房具を集める必要があります。
団体によって受け付けているアイテムが異なるため、種類ごとに分類しておくとスムーズです。
文房具だけでなく、ぬいぐるみや衣類など一緒に寄付できるものがあれば、事前に用意しておきましょう。
寄付先の団体を選ぶ
寄付をする文房具が集まったら、寄付先の団体を選びましょう。
団体によって寄付をした文房具の送り先や目的、理念が異なるので、しっかりと確認したうえで選ぶことが大切です。
また、使いかけの文房具を寄付する場合は、回収可能かどうかをチェックすることも忘れないようにしましょう。
文房具を梱包して送る
どこに寄付をするか決めたら、文房具を梱包しましょう。
梱包するダンボールのサイズは団体によって様々なので、確認をしてから梱包する必要があります。
また、送料がかかるケースや合わせて寄付金を納めるケースがあるため、そちらも確認しておくと安心です。
梱包が完了したら、送付先を間違えないように注意して送りましょう。
文房具を寄付する際の注意点
文房具を寄付する際は、注意点を抑えて送付する必要があります。
主な注意点は、以下の3点です。
送料負担について
文房具を寄付する際にかかる送料は、基本的に送り主が負担するケースがほとんどです。
送り先や荷物のサイズによっては、送料が数千円になる可能性もあるため、事前に確認してから送るように心がけましょう。
また、送料の代わりに寄付金を募るケースもあります。
寄付の目的を確認する
寄付をした文房具は、そのまま送られるケースだけではありません。
場合によっては、換金することで寄付金として送付されるパターンもあります。
希望する形式に合わせて、寄付をする団体を選ぶようにしましょう。
また、支援先を確認することも大切です。
使用済みの文房具について
支援団体によっては、使用済みの文房具の寄付も受け付けているケースがあります。
ただし、鉛筆やボールペンなどの筆記用具は、ほとんどの団体で新品を募集しています。
一方、ペンケースやファイルなどは中古品でも可能としているケースが多く、アイテムによって異なるので、必ず確認してから送付するようにしましょう。
また、販促品の文房具は、ロゴや会社名が記載されています。
場合によっては、活動報告として写真が掲載される可能性があるので注意が必要です。
まとめ
自宅には、意外と多くの文房具が眠っています。
放置しておけば、結果的に処分することも多いでしょう。
しかし寄付をすれば、世界中の子供達にワクチンを届けたり、学習環境を整えたりすることに繋がります。
大きなアイテムやお金を寄付するのはハードルが高いという人でも、文房具であれば気軽に寄付ができるのではないでしょうか。
まずは、文房具の寄付を通して支援を行なっている団体があることを知ることが大切です。
そのうえで、自分の希望にあった支援団体を選びましょう。
小さな一歩に感じられますが、文房具は消耗品であり、大変役立つアイテムです。
送付方法も比較的簡単なので、ぜひ気軽に寄付をしてみませんか?