最近ではファッション業界でも「サステナブル」「ヴィーガン」といった単語を耳にするようになりました。
シーズンごとに新しいものをどんどん作り、顧客の方もどんどん買い替えて…を繰り返してきました。
そんな「大量生産・大量消費」に待った!がかかり始めたといえるでしょう。
この記事では、ヴィーガンファッションの中でも注目の「サステナブルなスニーカー」についてご紹介します。
次にスニーカーを買うときは、少しだけサステナブル意識を取り入れてみませんか。
サステナブルなスニーカーとは?
有名ブランドからも続々と発売されているサステナブルスニーカー。具体的には普通のスニーカーとどのような点が異なるのでしょうか。
動物性素材は使わず、オーガニック素材や天然素材を使う
よりサステナブルな素材を取り入れるということで「動物性素材」は使いません。具体的には、レザーやファー、羊毛などは使いません。
素材として見えなくても、つなぎ合わせるために使っている糊(のり)も、動物性素材が入らないものに限っています。
一方でスタートアップ企業をはじめ、植物性の素材をベースとするヴィーガンレザーがたくさん開発されています。
サボテンレザーやキノコレザーなど、少し前までは考えられなかった素材が続々と商品となっています。
リサイクル可能な素材を取り入れる
また、よりサステナブルなアイテムになるように、リサイクル素材を使ったものも多いです。
加えて、履きつぶした後に、再度リサイクルして素材に戻せるようなものまであります。
どんどん作って使った後に、どんどん破棄する時代は終わったといえるでしょう。
サステナブルなビジネスモデルを導入する
もちろん素材だけではありません。製造過程や流通プロセスをしっかりと見直して、より持続可能な形でのビジネスを行っている企業が多いです。
具体的には、工場では再生可能エネルギーを使っていたり、梱包材を限りなく少なくしたり。工場ででる廃棄物をリサイクルしていたり。
このような取り組みを行っている企業の商品を選ぶことは、素敵なスニーカーを手に入れられるだけでなく、サステナブルな世界に向けて小さな一歩を一緒に踏み出すことに繋がります。
おすすめしたいサステナブルなスニーカー4選
ファッション業界の中でも、シューズ分野はサステナブル化が着々と進んでいるといえます。
誰もが知っているスポーツブランドから、小さなブランドまでが、こぞってサステナブルアイテムを発表しています。
その中でも特に話題になっているものをご紹介します。
adidasのCLEAN CLASSICSシリーズ
有名なスポーツブランドメーカーであるアディダスは、ヴィーガン仕様のサステナブルスニーカーに力をいれています。
一般的なスニーカーに使われるプラスチックやゴムは、自然分解に時間がかかる素材です。
ここに目を付けたアディダスは、海藻類をベースとする新素材や、土に還りやすい天然ラバーを使ってラインアップを作りました。
CLEAN CLASSICSシリーズは、全部で4つのラインアップがあります。
- Stan Smith(スタンスミス)
- Superstar(スーパースター)
- Continental 80(コンチネンタル80)
- Supercourt(スーパーコート)
どれもアディダスの定番のスニーカー型で、見たことある方も多いはず。定番アイテムが、新素材を使ってリニューアルされました。
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使われているプラスチックは100%リサイクル素材や天然ラバーとあって、履いているだけで気持ちが軽くなりそうです。
ReebokのForever Floatride Grow
2020年にリーボックが発売したばかりのサステナブルスニーカーは、珍しい素材が話題となりました。
- スニーカーのボディはユーカリーの木から作られた天然素材
- スニーカーの底は珪藻から作られる天然素材
- メッシュ部分は天然油脂を使った天然素材
とってもスタイリッシュな仕上がりで、おしゃれとサステナブルの両方を楽しめます。
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使っている素材はすべて天然由来のナチュラルなもので揃えられています。スポーツブランドだけあって、走りやすさも間違いなしです。
VejaのNova
フランス発のサステナブルシューズブランドヴェジャのスニーカーは、サステナブルとともにミニマリズムを追求している人に人気です。
- オーガニックコットン100%にこだわったボディ
- アマゾン産の天然ラバーを使用
- ソールはなんと米や穀物の廃棄物から
- インソールはサトウキビとリサイクル素材を使用
オーガーニックコットンの白さが生える見た目に、ブランド名の頭文字Vがついているだけというシンプルさが人気のNova。
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そんなシンプルな見た目とは裏腹に、ブランドのサステナブルへの強い思いが込められています。
Johnnyのエコスニーカー
予約販売真っ最中のJohnnyは、信じられないアイディアが話題となっています。
Johnnyのサステナブルスニーカーは、プラスチックを使わないことにこだわり、シンプルなキャンバス地が特徴的。
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このキャンパス素材は生分解性素材で作られていて、廃棄時に土に還ることができるそうです。ここまではよくある「サステナブルスニーカー」かもしれません。
しかし、人々のサステナブル意識を高めたい、そして森林再生をサポートしたいと考えたカナダ在住のクリエイターであるリュック・ハウル氏は小さな仕掛けを組み込みました。
なんと、このスニーカーを土に埋めると、リンゴの木が育つというのです。ソールの中に肥料にくるまれた形でリンゴの種が隠されているのだとか。
生分解性のスニーカーなので、廃棄時は土に埋めることが可能です。すると、微生物の働きによって、3年かけて素材が土に還ると同時に、種が植えられるということ!
単純にスニーカーを販売するだけでなく、将来捨てられるときのことまで考え、それを小さなお楽しみに変えてしまったJohnnyのサステナブルスニーカー。
現時点では予約販売を受付中ですが、2022年8月頃の出荷めどが立っています。
エコは足元から!気になるサステナブルスニーカー
革靴はレザー素材がイメージしやすいですが、スニーカーも「動物性素材」を使用しているということは、あまり知られてないかもしれません。
糊付けする素材が動物性素材を含んでいることが多かったり、プラスチックやゴムなどの廃棄時にゴミとなってしまう素材を多用していたスニーカー。
しかし、最近のサステナブルに対する意識の高まりを受けて、大手スポーツブランドや高級ハイブランドはもちろん、多くの企業が「よりサステナブルなスニーカー」の制作に力を入れています。
より環境に配慮した素材を使い、よりエコな形でお客様に届ける。そして、廃棄のところまで考えられたサステナブルスニーカー。
履いているだけで、毎日の生活の中でちょっとしたエコ意識が高まるかもしれませんね。